第七十九話　LGBTの賃貸審査のハードルと審査通過方法とは

あら大家さんこんにちは
お久ぶりです中野さん
ご契約から3年経ちましたが住み心地はいかがでしょう(見回り中)
問題ありません 快適です
それは良かった
大久保さん物件紹介も大家さんもされていて大変ですね
好きな仕事ですから
大学を卒業されたらお住まいはどうされます？
いやまだ考えてなくてもう少しお世話になろうかしら
そうですかお困りのことや不安なことがあればなんでも聞いてくださいね
なんでも・・・

あの…じゃあひとつ…引っ越す予定とかまだ全然なくていつかの話ですけど
ええ
LGBTのカップルはそれだけで入居審査NGが出るって噂で聞いたんですけど
本当ですか・・・
LGBTですか
たしかに物件オーナーの同性愛者に対する偏見があると借りづらくなることはあります
そうですか・・・
若い世代の方の偏見はだんだんとなくなるつつありますが世代が上がるにつれて同性愛者に対する偏見は強くなる傾向にありますね
うーん・・・若いオーナーさんてあんまり見ない気も
感情論の話ですしもし落ちてしまっても気にすることは無いのですがやはりいい気持ちではありませんよね

LGBTであることを隠していて緊急連絡先を親族や友人に頼めず審査が通りづらいお客様もいました
やっぱり壁がいくつもあるもね
でもこれは代行会社や不動産会社に依頼することで解決できますし全く通らないというわけでもないですから
理解あるオーナーさんもかなり増えました
不動産会社や管理会社がオーナーの物件であればそのような偏見によって審査を落とされる可能性は低くなります
今お住まいの物件もそうですね
他によくある方法はルームシェアという体で審査をかける方法です
友達同士という形なら問題なく通ることが多いです
やってる友達いたわ
スッキリはしないかもしれませんが

でも1つ注意点を覚えておいてください
は　はい
40歳以上のカップルがルームシェアで申請をすると管理会社の審査でNGがでる可能性が高まります
なんでですか？
ルームシェアは「お金のない若者が仕方なくするもの」という印象が強く
それなりの大人がルームシェアをするとなると自立できないのは何か問題でもあるのでは？と疑いをかけられてしまいます
場合によっては正直にLGBTであることを明かして審査にかけたほうが通過確率は上がりますよ
さすが大久保さん勉強になります
頼もしいわ
お役に立てれば何よりです
まあ偏見がなくなって誰もが認められる世の中になるのが一番いいんですけどね
その土台を作るべく頑張りますので是非またお引越しの際は私共にお任せいただければ！
大久保さんて意外と熱血で想像通り商売上手だわ・・・
第七十九話完