第百二十三話　未成年がリスクなく親から逃げる方法とは

ドサッ
ちよ子さんこれは・・・？
ホストの卵たち
あんたの目から見た感想を聞きたいと思って わざわざ持ってきました
どこのお店の卵たちなの
私の始めるホストクラブの従業員に志願してきた卵たち
えっ
わぁ～そっか着々と準備進めてるんだね　こんなに応募あったんだ さすがホスト界の女王
当っ然　ホントは全員雇って全員に住居でも提供したいんだけど
金銭的にまだ無理だし

だからどうしても選ばないといけないの
住居はこだわらなくていいんじゃない
ああ・・・でも家からでる資金稼ぎが志望理由の子もいるんだ
こっちも似たような・・・
住居提供で働くか決めてくれる子も多そうでしょ！
僕も親が嫌で逃げ出した身だから助けてあげたいなあ
・・・・・・あんた逃げ出してどうしたの
えっ
逃げ出したあとどう生活を?
追ってこられないよう遠くの街まで行って公園で寝たりネカフェで泊まったり
ああ・・・・・・・・知識がないってなんて哀れ
もっといい方法があったのに
で・・・でも未成年だったし知識得る手段もなかったし

警察には行った？
あ・・・・・・いや・・・・・・
大ごとにしたくなかったし・・・
大ごとにしないために警察がいるの!!
先に手を打っておけば捜索願を出されても拒否してもらうことができる
急いで逃げる必要ないでしょ
へえ・・・・・・そうなんだ
それと区役所には行った?
い・・・行ってない・・・
区役所に行けばお金がなくても住む場所を提供してくれるの！誰にでもね
そうなの!?
公園に住まなくても生活保護でもっといい暮らしはできるし未成年は児童養護施設がある!

知らなかった～
こんなことも知らずに飛び出した勇気は認めるけどね
お金が少しあったから何とかなるかと・・・
成人してたら借家があっただろうけど未成年は他の大人に助けを求めるべき
そんなことより早く彼らに目を通して！
お店一番の理念「従業員が安心して働けるホストクラブ」を忘れないように
ねえちよ子さんなんでそんなに理念とか従業員情報 僕に教えれくれるの？
察し悪いわね
アンタを引き抜く気でいるからにきまってるでしょ！？
私が見込んであげたこと感謝しなさい
採用に関わったんだから責任取ってくれるわよね？
ええっえええ～～～
いつまで待てば我が家に入れるのか
第百二十三話完